[ページの先頭です。]

ページ内を移動するためのリンクです。

紅茶のチカラ

お茶のタイプによる香りの違い

同じ「チャの葉」からできあがるお茶にも酸化発酵のさせ方で大きく分けて3つのタイプがあります。その中でも紅茶の香りはとても豊かで印象的なものです。この香りはどうして生まれるのでしょうか。

お茶のタイプによる香りの違い

最も酸化発酵を強くすすめる紅茶の香りはどのようなもの?
烏龍茶や緑茶はどんな香り?

生の茶葉を生かす緑茶は「グリーンの香り」

緑茶の場合は、つみ取られた茶葉は、なるべく早く蒸されるなどして「殺青」(さっせい)されます。殺青とは、熱をかけることで、茶葉のなかの酸化酵素を殺し、変化が起きなくする方法です。これにより、緑茶は茶葉本来の香り「グリーンノート」がするといわれます。こうした作り方は、日本独特のもの。江戸時代の中頃に生まれました。

中国で一般的な釜炒り緑茶が香り高いのはなぜ?

釜炒り茶、というものがあります。これは、蒸す工程を行ないません。釜を火にかけて、その中で炒ることで殺青を行います。蒸すのに比べて、釜炒りは茶葉の全体に火が回りません。ですので、部分的に酸化酵素が残り、果物のような香りが出やすくなります。中国で生産されているお茶の約7割は、緑茶ですが、そのほとんどはこの釜炒り茶。同じ緑茶といっても、フローラルな香りや、果物の香りが残っています。

お茶のタイプによる香りの違い

優しくゆすり、しおらせて出る烏龍茶の香り

烏龍茶は、緑茶よりも酸化発酵を進めてから、熱を加えてその作用を止めます。その後、軽くゆすることで緩やかに酸化発酵させていきます。茶葉をゆすって酸化発酵を進めることを「揺青」(ようせい)、葉をしおらせることを「萎凋」(いちょう)と呼びます。こうした工程を経て、緑色だった茶葉が部分的に赤みを帯び、しおれていきます。このように、烏龍茶はゆるやかに、徐々に水分を失いながら、酵素の働きにより香りを発していきます。こうした香りがピークに達したところで、釜炒りをして熱を加え、酵素の活性を止めます。こうすることで、香りがそこから変質しなくなるわけです。烏龍茶に花のような香りがあるのは、こうした製法によるものです。

「組織を壊す」ことでさらに強まる紅茶の香り

紅茶は、茶葉のすべてを酸化酵素によって完全に発酵させる必要があります。そのために、摘まれてきた茶葉を空気に触れさせる萎凋の後に、揉捻機(じゅうねんき)といわれる機械で、茶葉を粉砕していきます。こうした工程で茶葉の細胞壁は完全に破壊され、激しい酵素の反応が起きます。これによって、花のような香りや、果物のような香りが出るというわけです。ちなみに烏龍茶のおだやかな酸化発酵は、脂肪酸から香りを作る酵素ができています。また、紅茶の激しい酸化発酵は、配糖体と呼ばれるものが、加水分解酵素となって、作られています。同じ酸化発酵でも、事情はかなり異なります。

  • 参考)
  • 紅茶の香り成分のなかでは特徴的なのは「花香」です。こうした香りの成分としては、「リナロール」「ゲラニオール」などが中心的なものです。リナロール成分の多いスリランカの紅茶などは、スズランのような爽やかな花香を持ち、ゲラニオールの多いダージリンなどはバラ様のやや重い香りになるといわれます。紅茶とは異なり、日本の緑茶に特徴的なのは、「グリーンノート」。つまりはさわやかな青葉の香りです。この茶葉に湯を注いだときには、さらに青のりの香り(ジメチルスルフィド)が出てきて香りを引き立てています。
ページトップへ

[ここからフッタです。]

先頭へジャンプ